カレーに合うスープを紹介!相性抜群のスープ15選!

かつてウガンダ・トラが言った『カレーは飲み物』が独り歩きして『カレーはスープ』という概念が一般化されている昨今。
カレーの時は副菜は要らないという人も増えています。

しかし、逆に、
具の量が足りないのでカレーだけでは満足できない
ご飯物には副菜が必要
と思う人は、まだまだ多くいます。

カレーの付け合わせとして副菜がほしいけれど、
・忙しくて副菜まで作る時間がない
・相性のいい副菜が思いつかない
とお困りの方には、「スープ」がおすすめです。

なぜなら、付け合わせならサラダ、やマリネ、ピクルスという選択肢もありますが、
その中でも、スープは、
一食の満足度がアップする
栄養面でもバランスが良い
味の選択肢が豊富にある
と、オールマイティーに対応できる優れた副菜だからです。

本記事では、味のカテゴリ別に「カレーに合うスープ」をご紹介していきたいと思います。

1.相性の良い付け合わせを選ぶコツ

1−1.味から選ぶ

献立を立てる上で大切なポイントは、味のバランスです。
例えば、
・メイン料理が油多めであれば、副菜はさっぱり味にする
・お肉がメインならば、副菜は野菜系の具材を使用する

です。
メインのカレーを引き立てつつ、違ったバリエーションを考えてみましょう。

1−2.栄養から選ぶ

様々な食材を使っているとはいえ、カレー1品だけで栄養バランスを整えるのは難しいと考えられます。
というのも、定番のルーを使用したカレーはタンパク質不足の可能性があり(タンパク源である肉の量が多くないため)、煮込むことで熱に弱いビタミンCが不足しやすくなり、乳製品に多く含まれるカルシウムも不足しがちになるからです。
ポイントは、スープの具材でメインの栄養を補うことを意識することです。

2.カレーに合う【本場インドのスープ4選】


当店マシャールでも召し上がっていただける代表的なインドのスープをご紹介します。

2−1.ダール

ダールとは、ひきわりにした豆のことを指しますが、ダールで作ったスープのことも指します。
日本の味噌汁のように毎日食されている国民食です。

インドで多数派のベジタリアンにとって豆は重要なタンパク源であることから、インドは豆の種類がとても豊富です。
煮方によって、ぼてっとした仕上がりにすればドライタイプのカレーになりますし、水分量を多めにすればスープ状のカレーになります。

ごはんにかけてカレーとして頂いてもよいですし、いつものカレーの付け合わせとして合間に召し上がっていただくとスープ代わりになります。

【簡単な作り方】
●豆が煮崩れてとろりとするまで煮込む
●最後に熱した油にスパイスを投入し、煮込んだ豆に加えるだけで完成

「タルカ」というインド料理独特の調理法を使ったひきわり豆の「ダールタルカ―」は、主にクミンシードやマスタードシードといったスパイスを使用することで、スープにコクと旨味を加えます。
タルカの際ににんにくやしょうがを一緒に炒めれば、身体をあたためる効果もプラスされます。

2−2.ラッサムスープ

南インドで日常的に飲まれている辛味と酸味の効いたスープ。
豆(主にトゥールダール)、トマトなどの野菜をタマリンド(酸味づけに使用される果実)や黒胡椒で味付けして煮込んだものです。
パンチの効いた美味しさが特徴的です。

定食(ミールス)の付け合わせとして出されることが多く、ご飯にかけたり他のカレーと混ぜたりして食べます。

比較的日本人にも馴染みやすい味なので、食卓の一品としてもよいでしょう。

【簡単な作り方(ラッサム風スープ)】
●鍋に油を入れ熱し、クミンシード、鷹の爪等のスパイスを投入し、にんにくや生姜、玉ネギを入れ、玉ネギがしんなりするまで炒める
●トマト缶を加え、水分量を調整し、塩・胡椒、レモン汁で味を調整すれば完成

2−3.サンバル

南インドの味噌汁的存在と言われている料理で、定食(ミールス)の一品として欠かせません。ドーサやイドリといった南インドの軽食の付け合わせとしても食べられています。

豆(主にトゥールダール)と野菜を具材とし、複数のスパイスをミックスしたマサラで香りとコクを出し、タマリンドで酸味付けしたものです。


【簡単な作り方】

●豆(主にトゥールダール)をペースト状になるまで煮込む
●好みの野菜とタマリンドペーストを入れ更に10~15分程煮込む
●野菜に火が通ったら、パウダースパイス(ターメリック、レッドペッパー、コリアンダーパウダー等)を入れ、砂糖・塩で味を調整
●最後に熱した油にマスタードシードや鷹の爪等のスパイスを投入し、にんにくや玉ネギを炒め、煮込んだ鍋に加えるだけで完成

2−4.マリガトニースープ

マリガトニーとは「胡椒の水」という意味。

イギリスがインドを植民地としていた18C後半にインドに駐留していたイギリス人の間で人気を博した、
インド料理をもとに考案された西洋スープ(駐留イギリス人がインドの料理人と交流して元々のインド料理を自分達好みに発展させていったアングロ・インド料理のひとつ)。

作り方も多岐に渡りますが、主にチキンストックをベースに豆、野菜、林檎を使用することが多く、キーポイントの林檎が酸味と甘みを加えています。

当店でも隠し味として林檎を使用しています。

<都内で食べられるお店>
手間がかかるので作り方は省きますが、食べられるお店をご紹介します。
インド宮廷料理Mashal(当店)
南インド料理シリバラジ(中目黒・水道橋)

3.カレーに合う【洋風スープ5選】


洋風のスープは、煮込むことで食材の旨味が凝縮され、その濃厚な味はスパイシーなカレーにも負けません。
スパイスが効いたカレーとよいコンビネーションになります。

3−1.トマト系スープ

トマト系スープは、トマトの酸味と旨味が口の中をさっぱりとさせてくれ、消化効果もあることから、重くなりがちなカレーの付け合わせとして、ぴったりです。

【簡単な作り方】
●トマトと好みの野菜を洋風だし(コンソメ・ブイヨン)で煮込む
●塩・胡椒で味を調整すれば完成

3−2.ポタージュ系スープ

ポタージュ系スープは、乳製品や豆乳のクリーミーな甘さとまろやかさがカレーの辛味を和らげてくれるので、バランスの良い付け合わせになります。

【簡単な作り方】
●好みの食材(野菜や豆類、きのこ)をバターで炒め、水を加えしばらく煮込む
●ブレンダーやミキサーにかけてなめらかなペースト状にする
●鍋に戻して牛乳と合わせたら洋風だし(コンソメ・ブイヨン)で煮込み、塩・胡椒で味を調整すれば完成

<ポイント>
牛乳の代わりに生クリームを使うとさらに濃厚に、豆乳を使うとさっぱりと仕上げることができます。

<おすすめ食材>
グリーンピース、トウモロコシ、かぼちゃ、アスパラガス、さつまいも、ごぼう(舞茸との組み合わせもおすすめ)、ピーマン

3−3.コンソメ系スープ

コンソメ系スープは、野菜との相性が良いので、生野菜が苦手な人でも食べやすく、入れる食材によって味の出方も変わってくるので、どのようなカレーにも合わせやすいのもおすすめポイントです。

【簡単な作り方】
●好みの食材を洋風だし(コンソメ・ブイヨン)で煮込む
●塩・胡椒で味を調整するだけですれば完成

<ポイント>
煮込む程に野菜のだしがスープに溶け出して旨味やコクが増すので、ある程度の時間煮込みましょう。

<おすすめ食材>
キャベツ、人参、白菜、ベーコン、ソーセージ(キャベツとベーコンを組み合わせるとロールキャベツ風スープになります)

3−4.オニオンスープ

玉ねぎの甘味と柔らかい食感がカレーの辛味を抑えてくれます。パンチのある肉や魚介系との相性もばっちりです。

【簡単な作り方】
●玉ねぎを飴色になるまで炒め、洋風だし(コンソメ・ブイヨン)で煮込む
●塩・胡椒で味を調整すれば完成

<ポイント>
とろとろになるまでよく煮込んだ方が甘みも増してより美味しくなります。

3−5.冷製スープ

冷製スープは、ひんやりとした冷たさがカレーの辛味を抑えてくれるので、辛味が強いスパイシーなカレーにとても良く合います。

冷製スープの代表的なものといえば、フランスのビシソワーズ、ポーランドのビーツスープ、スペインのガスパチョ、トルコのヨーグルトスープなどが挙げられるのではないでしょうか。

【簡単な作り方】
●アボカドなど生でも食べられる食材を牛乳やヨーグルト(または豆乳)とコンソメをミキサーにかけるだけで完成

4.カレーに合う【和風スープ3選】


味噌汁に代表される和風スープといえば、やはり和風カレーとの相性が一番です。

4−1.味噌汁

具だくさんな味噌汁も美味しいですが、味噌汁がメインになってしまうとカレーの付け合わせにならなくなってしまいます。
カレーの具材とのバランスを意識してみるとよいでしょう。

具材の種類(「芋類、根菜類、葉物、豆類、キノコ類」)が被らないようにするのがコツです。
色合いを考えてみると自ずとよい組み合わせになったりします。

【簡単な作り方】
●お椀に(お湯を入れるだけで食べられる)食材、味噌と粉末だしを入れ、沸かしたお湯をそそぐだけで完成
【簡単な作り方(シジミの味噌汁)】
●砂出ししたシジミと昆布、水を火にかけ、シジミの口が開いたら昆布を取り出し、酒を加え、味噌を溶き入れるだけで完成

<おすすめ食材など>
白菜と大根、小松菜と油揚げ、もやしとトマト、鮭のあら汁、けんちん汁

4−2.お吸い物

お吸い物は、シンプルで上品な味わいで、具材の旨味が引き立ち、スパイシーなカレーにもとても良く合います。

【簡単な作り方(とろろ昆布汁)】
●お椀にとろろ昆布、梅干し、白だしを入れ、お湯をそそぐだけで完成

<おすすめ食材>
オクラとワカメ(すまし汁)、キノコ(すまし汁)、たまご(かきたま汁)

4−3.和風野菜スープ

和風だしや発酵調味料を使った野菜スープは栄養的にも優れており、ダイエット効果もあります。
カレーの付け合わせとして、スープより和風の汁物を好む人も少なくありません。

【簡単な作り方(野菜スープ)】
●好みの野菜(あっさりとした大根がおすすめ)をごま油で炒めてから和風だしで煮込む
●塩・醤油で味を調整すれば完成

<ポイント>
和風だしの代わりに、麹調味料(塩麹、醤油麹、玉ねぎ麹、マッシュルーム麹)を使うと一気に旨味がアップします。

<おすすめ食材>
白菜とえのきだけ、鶏肉と焼きネギ、鶏手羽と大根

5.カレーに合う【中華風スープ3選】


中華スープは香りや味にパンチがあるものが多いので、同じようにパンチのあるスパイシーなカレーと合わせるのに向いています。

5−1.たまごスープ

ふんわりとしたたまごのまろやかな味わいが、カレーの辛さを和らげてくれます。

【簡単な作り方】
●中華だし(鶏がらスープ・ホタテだし)をベースに、醤油やごま油で味を調整する
●片栗粉でとろみをつけ、溶き卵を回し入れるだけで完成

5−2.ワカメスープ

ワカメスープといえば焼肉との相性抜群とのイメージがある方が多いかと思いますが、つまりは味が強いものに合うということなので、カレーとの組み合わせもよさそうです。

【簡単な作り方】
●中華だし(鶏がらスープ・ホタテだし)をベースに乾燥わかめを入れ、いりごまや白髪ねぎを散らせば完成

5−3.えのきスープ

きのことねぎ、ごま油を使ったさっぱり系の中華スープです。
キーマカレーと相性が良いです。

【簡単な作り方】
●白ねぎをスライスし、えのきを3cm幅にきる
●ごま油をしいて、生姜とにんにくチューブ、白ねぎを投下し炒める
●白ねぎがしんなりしたら、水、中華だし(鶏がらスープ)、醤油を投入する
●沸騰したらえのきを投入し軽く煮れば完成

<ポイント>
お好みで白ごまや刻みねぎをトッピングすると旨味がアップします

6.まとめ

いかがだったでしょうか?
カレーに合うスープをご紹介しました。
どれも簡単な材料と調理でできてしまうものばかりです。
カレーの献立に迷ったときは、ご参考になさってください。
人気のスープレシピは他の献立の時にも役立つはずです。