3月の夕暮れ、宮廷からの静かな招待状
三月の空気は、まだどこか冬の名残を帯びながら、それでも確かに春の気配を含んでいます。
仕事を終えた身体に、ふと甘いものへの渇望が訪れる。
そのような夕刻に、この便りをお届けいたします。
ホワイトデーを「返礼の義務」と感じていらっしゃる方は、少なくないかもしれません。
しかしマシャールは、3月14日をそのような文脈から静かに解き放ちたいと思っています。
この日を、自分と大切な人を慈しむ、至福の茶会として。
宮廷菓子が、今宵の供え物として食卓に並ぶ
マシャールの甘味への関心が、近頃とりわけ高まっていることを、私どもは深く喜ばしく受け止めています。
インド宮廷の調理師たちが連綿と受け継いできた菓子の様式は、日常の喧騒を忘れさせる、ある種の静謐な豊かさを宿しています。
今回ご用意する三品を、ひとつひとつご紹介いたします。
・クルフィーザフラーニー
カルダモンの香りを閉じ込めた、インド宮廷伝来の冷菓。
濃密なミルクの甘さの上に、仕上げとして添えたオレンジ色のサフランが、気品ある薫香を静かに重ねます。
一口ごとに、冷たさの奥から雅やかな余韻がほどけてまいります。
・シュリーカンド
丁寧に水を切ったヨーグルトから生まれる、なめらかで奥行きある甘味。
クリームチーズを思わせるような質感があり、そのままデザートとして召し上がるのはもちろん、お食事とともに愉しむのもまた一興です。
とりわけ、ダムビリヤーニーの蓋に使う、ギーをたっぷり含んだナーンに添えると、甘みが辛味の合間をやさしく整え、次のひと口をさらに待ち遠しくしてくれます。
・スパイスシフォンケーキ
馥郁たるスパイスの薫香をまといながら、口の中で絹のようにほどけていく一品。
洋菓子の姿を借りながら、その芯にはたしかにインド宮廷の美意識が息づいています。
甘味と、熱い特製チャーエの対話
この三品のいずれにも、ぜひ淹れたての特製チャーエ(チャイ)をお供にされることをお勧めいたします。
冷たい甘さ、やわらかな乳の余韻、焼き菓子に宿る香り。
それぞれに寄り添うように、熱いチャーエの香気が鼻腔を抜けてゆく。
そのわずかな温度の対話の中に、宮廷料理の美学は静かに宿ります。
マシャールでは、ヒンディー語の響きに則して、チャーエと表記しております。
大切な方と、静かな空間で
言葉を尽くすよりも、ともに味わうことで伝わるものがあります。
マシャールの静かな空間で、大切な方への感謝を、この宮廷の菓子に託してみてください。
ご予約は、お電話またはウェブサイトより承っております。
3月の夜、皆さまのお越しを、心を込めてお待ち申し上げております。
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